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目次
- CT検査・MRI検査ってそもそも何?
- CTとMRI、何がどう違うの?
- CT検査のメリット・デメリット
- MRI検査のメリット・デメリット
- 整形外科ではどう使い分ける?
- 検査を受けるときに知っておきたいこと
- まとめ
整形外科を受診すると、レントゲンに加えて「CTを撮りましょう」「MRIが必要ですね」と言われることがあります。どちらも体の中を画像で見る検査ですが、「何が違うの?」「なぜ両方必要なの?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
この記事では、整形外科領域で使われるCTとMRIの仕組みの違いから、それぞれの得意分野・苦手分野、検査時に知っておくと安心なポイントまで、わかりやすくお伝えします。
1. CT検査・MRI検査ってそもそも何?
CT検査(コンピュータ断層撮影)
CT検査は、X線(レントゲン)を使って体の断面を撮影する検査です。体のまわりをぐるっとX線で照らし、コンピュータで断面画像を作ります。レントゲンが「影絵」なら、CTは「輪切りの写真」をたくさん撮って体の内部を立体的に見ることができる検査、とイメージしてください。
検査時間が短く、数分〜10分程度で終わるのが特徴です。
MRI検査(磁気共鳴画像)
MRI検査は、強い磁石と電波を使って体の中の水分や脂肪の分布を画像にする検査です。X線は使いません。体の中の水分子が磁場の中で反応する信号をキャッチして、コンピュータが画像を組み立てます。
CTに比べると検査時間が長く、20〜40分ほどかかることが一般的です。検査中は「ガンガン」「ドンドン」という大きな音がしますが、これは機械の正常な動作音なので心配ありません。
2. CTとMRI、何がどう違うの?
一番大きな違いは「何を使って画像を作るか」です。
CTはX線、MRIは磁場と電波。この原理の違いが、「何がよく見えるか」の違いに直結します。
| 項目 | CT | MRI |
|---|---|---|
| 使うもの | X線(放射線) | 磁場+電波 |
| 被ばく | あり(少量) | なし |
| 検査時間 | 短い(5〜10分) | 長い(20〜40分) |
| 得意な組織 | 骨・石灰化 | 軟部組織(筋肉・靭帯・椎間板・神経) |
| 空間の広さ | 開放的(筒が短い) | 狭い(筒の中に入る) |
| 音 | 静か | 大きい |
| 金属の影響 | ほぼなし | 体内金属に注意が必要 |
3. CT検査のメリット・デメリット
メリット
- 骨の状態を細かく見られる:骨折の有無や骨の変形を立体的かつ正確に把握できます。レントゲンでは分かりにくい小さなヒビ(不全骨折)も見つけやすいです。
- 検査が短時間で終わる:じっとしていられない方や、急いで診断が必要な救急の場面でも使いやすい検査です。
- 閉所が苦手な方にも比較的やさしい:MRIに比べて筒が短いため、圧迫感が少なくなっています。
デメリット
- 放射線を使うため被ばくがある:ただし、現在のCTは技術が進歩しており、1回あたりの被ばく量はかなり低く抑えられています。日常的に受ける自然放射線と比べても、通常の検査で健康に問題が出ることはまずありません。
- 軟部組織の描出はMRIに劣る:筋肉・靭帯・椎間板など「やわらかい組織」の細かい状態は、CTだけでは十分に判断できないことがあります。
4. MRI検査のメリット・デメリット
メリット
- 軟部組織を詳しく見られる:椎間板ヘルニアの飛び出し具合、靭帯の損傷、半月板の状態、腫瘍の性質など、「やわらかい組織」の異常を捉えるのに非常に優れています。
- 放射線を使わない:被ばくの心配がないため、妊娠中の方や小さなお子さんにも比較的安心して使えます(妊娠初期は慎重に判断します)。
- さまざまな角度で画像を得られる:縦・横・斜めなど自由な方向で断面を描出できるため、病変の位置関係を多角的に観察できます。
デメリット
- 検査時間が長い:20〜40分間、同じ姿勢でじっとしている必要があります。腰や肩が痛い方にはやや負担になることがあります。
- 大きな音がする:検査中は耳栓やヘッドホンをつけますが、それでも音が気になる方もいます。
- 体内に金属がある方は注意が必要:心臓ペースメーカーや古い人工関節など、一部の体内金属はMRIを受けられない場合があります。最近の人工関節の多くはMRI対応ですが、事前に必ず主治医に確認しましょう。
- 閉所恐怖症の方にはつらいことも:狭い筒の中に入るため、閉所が苦手な方は不安を感じやすいです。最近は「オープンMRI」という開放型の装置もありますので、心配な方は事前に相談してみてください。
5. 整形外科ではどう使い分ける?
整形外科の現場では、症状や疑われる病気に応じてCTとMRIを使い分けています。
CTが選ばれやすいケース:
転倒や事故のあとの骨折が疑われるとき、骨の変形や形態を精密に評価したいとき、手術前に骨の三次元的な構造を確認したいときなどです。たとえば、背骨の圧迫骨折がレントゲンでははっきりしないときに、CTで骨折線を確認することがあります。
MRIが選ばれやすいケース:
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症で神経の圧迫を確認したいとき、膝の靭帯や半月板の損傷を評価したいとき、腫瘍が疑われるときなどです。腰痛やしびれの原因を詳しく調べるときには、MRIが欠かせない検査になります。
両方使うケースもある:
骨と軟部組織の両方をしっかり評価したい場合は、CTとMRIの両方を撮ることがあります。それぞれ得意分野が違うため、「念のために両方」ではなく、「それぞれの強みで補い合う」という意味で併用するのです。
6. 検査を受けるときに知っておきたいこと
- MRI検査では金属類を外す必要があります:ピアス、ネックレス、ヘアピン、時計などは検査前に外してください。湿布やカイロに金属が含まれていることもあるので注意しましょう。
- CT検査で造影剤を使う場合がある:より詳しく調べるために造影剤(点滴で入れる薬)を使うことがあります。アレルギーや腎臓の病気がある方は事前にお伝えください。
- 検査費用の目安:3割負担の場合、CTはおおむね3,000〜5,000円程度、MRIは6,000〜10,000円程度です(検査部位や条件により変動します)。
- 検査結果はすぐわかることが多い:整形外科では検査当日に画像を見ながら説明を受けられることがほとんどです。
まとめ
CTとMRIは、どちらも体の中を詳しく調べるための大切な検査です。CTは「骨」を見るのが得意で、MRIは「筋肉・靭帯・神経」などのやわらかい組織を見るのが得意。どちらが優れているというものではなく、診たい部分に合わせて最適な検査が選ばれます。
検査を受けるときに大切なのは、「なぜこの検査が必要なのか」を理解しておくこと。わからないことがあれば、遠慮せず担当の医師に聞いてみてくださいね。
よくある質問
Q1. CTとMRI、両方受ける必要はあるのですか?
回答: 必ず両方受けるわけではありません。骨の異常が疑われればCT、靭帯や椎間板の問題が疑われればMRIというように、症状に応じて必要な検査が選ばれます。ただし、骨と軟部組織の両方を評価したい場合には、それぞれの強みを活かすために併用することがあります。
Q2. MRI検査は痛いですか?
回答: MRI検査自体に痛みはありません。ただ、検査中は20〜40分ほど同じ姿勢でじっとしている必要があるため、腰痛や肩の痛みがある方は多少つらく感じることがあります。姿勢がつらい場合は、クッションなどで調整してもらえることが多いので、遠慮なくスタッフに伝えてください。
Q3. 人工関節が入っていてもMRIは受けられますか?
回答: 最近の人工関節の多くはMRI対応の素材で作られており、問題なく検査を受けられるケースがほとんどです。ただし、古い人工関節や、心臓ペースメーカーなど一部の体内金属はMRI検査が受けられない場合があります。必ず事前に主治医にご確認ください。
Q4. CTの被ばくは心配しなくていいのですか?
回答: 現在のCT検査は技術の進歩により、被ばく量はかなり低く抑えられています。整形外科の一般的なCT検査1回あたりの被ばく量で健康への悪影響が出ることはほぼないとされています。ただし、繰り返しの検査が必要な場合は、被ばく量を考慮したうえで医師が検査の必要性を判断しますのでご安心ください。
監修:Dr.T(整形外科専門医)
参考文献:
1. 日本医学放射線学会「画像診断ガイドライン」
2. 日本整形外科学会「整形外科診療ガイドライン」
3. American College of Radiology (ACR) Appropriateness Criteria


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